「ナナミと一緒に学ぼ! English上達のコツ」は 前作からどう変わったのか。


七難八苦(大袈裟)の末に発売された ニンテンドー3DSパッケージソフト
「ナナミと一緒に学ぼ! English上達のコツ」。


いわくつきの所以は 過去のエントリー↓を参照していただくとして、
買ってはじめてわかった、「マル合!3D ナナミと一緒に学ぼ!」の だいじなこと - 三度の飯より任天堂
本作が 過去のシリーズ作品からどう変わったのか、変更点をまとめておきたいと思います。
結論からいうと、そんなに変わってなかったんですが・・・。




本作は 配信中の3DSダウンロードソフト「マル合!3D ナナミと一緒に学ぼ! English上達のコツ 理論編」が
ベースとなっており 大部分はこの「理論編」と同じ内容です。
「理論編」と 同時配信された「対策編」およびそれ以前の作品との違いは 先述の過去記事にまとめてありますので、
今回はDL版「理論編」とPKG版の本作との相違点に絞った記事となります。ご了承ください。






ダウンロード版→パッケージ版の変更点






①ナナミのキャラクターボイスおよび台詞の変更


ジャケットにもデカデカと書かれている通り、ナナミ役の声優が 花澤香菜さんに変更されています。
それに伴い ボイスは全て新録、台詞も少し変更されているようです。
台詞のパターンは・・・キモチ増えたかなーという程度ですね。

花澤さんというと 個人的にはどうにもダウナー系の演技が印象的なのですが、
本作での演技は、静かすぎず賑やかすぎず ほんわかした可愛さが表現されているように思いました。
他の出演作で例えるなら「ロウきゅーぶ!」の湊智花に近いタイプの印象を受けましたね。
(※私は アニメ作品にはあまり明るくないので、ツッコミはご容赦を)







②「Next Revolution」連携機能の追加



メディアファイブの運営するSNSネクレボ」に
本作の学習履歴を送信することができるようになりました。
ソフト内からブラウザーを起動して「ネクレボ」ページにジャンプすることもできます。
このためにネクレボの会員登録をしてみましたが、3DS上でエラーが出てしまい うまく機能を試せていません。
また 問題が解消したら何かしら追記をしたいと思います。







③一部モード内に「聞き流し」機能を追加



3DS本体を閉じてもイヤホンから音声が流れ続けるオートリスニング機能が追加されました。
対応しているのは「文法学習」用の問題と「用語学習」内の単熟語のみです。


STEPごとに問題がわかれている「文法学習」の場合のオートリスニングの手順は、
任意の問題(例文)を選んで聞き流しボタンを押すと そこから問題番号順に再生が始まる という具合です。
「英文→日本語訳」「日本語訳→英文」「英文のみ」の三つから再生パターンを選べますが、
再生順序に関しては「同一STEP内の問題を番号順にループ再生」のみの仕様となっており
例えば STEPをまたいで多くの例文を連続再生したり、ランダムに再生したりといったことはできません。


「用語学習」も同様に 任意の用語から 順番に再生が始まりますが、
こちらは あらかじめ単語帳の語順をシャッフルしておくことでランダム再生が可能になります。
ただし こちらでは再生されるのは英語音声のみです。


また、「文法学習」「用語学習」のどちらにも言えることですが、
聞き流しを開始しても BGMが停止しない仕様になっています。
もちろん、設定からBGMの音量を調整してやれば BGMを完全に消すこともできるのですが、
ゲーム内すべての場面でBGMが流れなくなってしまいますし いささかおっくうです。
このあたりは個人の好みの問題も大きいかと思いますので もっと手軽に設定できるとよかったですね。

まあ、いずれにせよ 上記のような制約の多い仕様に加えて
聞き流しのメニューがわりと深い階層にあり 再生開始までの操作手順が多いことなど
せっかくですが実用性は全く無い機能といっていいでしょう。
通勤通学時の音楽プレイヤー代わり といった用途には甚だ不向きです。






④「文法学習」の操作方法の変更



本作のメインモードの操作方法が少し改善されました。
前作では、問題の日本語文に対して 語群から適切な単語を順番通りにAボタンで選択していき
すべて並べ終えたところでBボタンを押して確定(解答)するかたちになっていました。
間違った語を選んでしまい解答を修正したい場合は もう一度その語を選択して解答欄から外すのですが、
すると それ以降の選択済みの語が左に詰まり 語順が乱れ、結局 イチから入力し直しになってしまうことも多かったのです。

ところが 本作では 十字ボタンの左右で語間の節を選択できるようになっており、
任意の単語を削除/挿入できるようになったので 解答の手間がぐっと軽減されて解きやすくなりました。
この単語の削除にBボタンがアサインされた結果 解答の確定にはYボタンを使用するように変わりましたので
解答中のレ点チェックはタッチ操作でのみ出来るようになっています。
(解説画面では これまで通りYボタンでチェックを入れることができます)


前作が酷かっただけとはいえ、これは素直に嬉しい変更点ですね。







⑤UIのデザインの変更



どういう意図をもってのことなのかはわかりませんが、タッチ用のボタン等のデザインが変わっています。
傾向としては、前作では丸みを帯びてカラフルだったボタンが 角張った無機質なものに、
逆に前作でシンプルなデザインだったものが 本作ではカラフルになっているように思います。







⑥3D映像の立体感の調整



前作では ナナミのイラストが画面より手前に飛び出して表示されていましたが、
本作では奥に引っ込んだ調整になっています。
また、起動時の会社ロゴが立体視非対応となりました。






⑦「ご褒美ボイス」を追加



プレイに応じて ナナミの髪型やコスチュームを変更できるようになるのはシリーズの伝統ですが、
本作ではコスチュームを着替える際に 衣装に対応した台詞が再生されるようになりました。
たとえばセーラー服であれば『校門で待ってるね。一緒に帰ろう!』といった ごく短いものです。














以上が 変更点のおそらくすべてです。
言い換えれば、これら以外はすべて「理論編」と同じ内容です。
問題もコスチュームも音楽もまったく同じ。
(コスチュームは もしかしたら増えているかもしれませんが)
前作に無かった ストーリーやらイベントやらレイナやらは無いままです。




こんな具合ですので、前作をお持ちの方が本作に改めて手を出すのはおすすめしません。
また、そもそも前作の出来が悪いので 初めての方にもおすすめしません。
花澤ファン向けのアイテムと考えても ボイスの収録量がすごく少ないのでおすすめしません。
(「森田さんは無口。」一期分より少ないんじゃないですかね)






・・・まあ、やりこんでみたら すっごいご褒美ボイスが出てきたりカレンダーイベントがめちゃくちゃ豊富だったりして
評価が大きく変わる可能性もなくはないですが、とりあえずはいつものメディアファイブクオリティ といったところです。